英語と母国語

A letter from Canada VOL.16

カナダ在住のマホさんという女性に時々ブログを送っていただいています。
現地のホットな情報をお楽しみ下さい。

先日、ある日本の方と少しお話をする機会があった。
彼の祖父母がカナダにやってきたという日系3世の方である。

彼は、日本人両親の元、ここカナダで生まれ育った。
けれども、日本語が全く話せないと彼は話していた。そして、
「日本語を勉強しておけばよかった」
という彼の言葉が耳に残っている。

知り合いの中国人女性は、小学校低学年の息子が中国語を学ぶことを嫌っているという。
彼女は、息子に自分の母国語である中国語を学ばせようと、中国語のクラスを取らせていたところ、彼はそれが嫌いになり、今では英語でしか会話をしないという。

他では、親の話す母国語を理解しているが、その言葉で話すことを拒否し、親は子どもに母国語で話しかけ、子どもは英語で答えるなんて話もきいたことがある。

また、子どもと父親は英語を流暢に話すが、母親は英語を拒否していたため、カナダに十数年滞在しているが、英語がまったく分らないという。というのも、彼女は専業主婦なので、英語を話さなくても、生活に不自由はしなかったらしい。

英語圏に滞在しているからといって、それだけで英語が話せるようになるわけでもなく、
たとえ、英語環境の家庭であったとしても、やはり、それだけで英語が話せるようになるわけでもないらしい。

スターバックスで出会った、80歳くらいのおじいさんは、コミュニティセンターで一年間、日本語を学んでいると、流暢な日本語で私に話しかけてきた。
一つの言語を習得するには、やはり学ぶ姿勢が重要なんだと思った。